旅ってなんだろうを見つける旅

「頻繁に旅行をしてください」 これは先日人生で初めて行った占い師に言われた言葉だ。 立派な中年になってしまった私だが、いままで占いというものをやってもらったことがない。単純に興味がなかったし、信じてもいなかった。 だが今年になって色々と人生に…

「写真の爺さん」の話

「なんだ、これはお前の嫁か?」 これが写真の爺さんから投げかけられた第一声だった。 今から13年くらい前、当時住んでいた自宅近くにいわゆる”写真館”があった。七五三や家族写真などを撮るような昔ながらのアレである。 その頃私はハッセルブラッドを手…

富山の海に見た原風景

「俺も行こうかな。富山」 そう言ったのは3月の頭くらい。もしかしたらまだ2月だったかもしれない。友人の写真家、石本一人旅が仕事で富山に写真を撮りに行くと聞いてのことだ。 旅行が趣味、ということはない。別に嫌いなわけではないが積極的に旅行を計…

写真展メモ:西野壮平写真展「線をなぞる "tracing lines"」

みんな大好き(?)西野壮平 どうやら2月6日に情熱大陸で西野さんをとりあげた番組が放送されるらしく、放送後は混むのではないかと思い前日の2月5日に行ってきた キヤノンギャラリーSの入り口を入って最初に見えるのは写真集「WATERLINE」からポー川の…

PHOTOJAM TOKYO 2021の個人的な反省

昨年12月12日から今年の1月16日まで浅草の813Galleryで開催されたPHOTOJAM TOKYO 2021に参加させていただいた。10人の絵描きと10人の写真家が参加し、二人一組を作って「絵描きの絵が一枚、写真家の写真が一枚、写真家の写真の上に絵描きがライブドローイン…

遺影を撮るということ

「遺影を撮ろう」、とまつりさんにもちかけたのが昨年末。 「遺影を撮る」というのは写真を勉強したことがある人には割とメジャーなテーマみたいだ。私は10年ほど前に行っていたワークショップで課題として出されたし、私の他にも遺影を撮っているという人…

instax(チェキ)でもっと楽しく写真を撮るために

10年ぶりくらいに写真のワークショップみたいなものに参加した。 写真家の熊谷聖司さんを講師としたinsax(チェキ)を利用して、実験的に写真表現を探っていこうというもの。ゼミ、という名前になっているな。 tip.or.jp このゼミは上期と下期(といっても…

写真を撮れなくなった時の処方箋(雑)

撮りたい、という気持ちは強いのに何をどう撮っていいか分からなくなって身動きが取れないような時。それでいて気持ちは先行しちゃってるから焦りを感じてしまう時。そういう時は下記の二つの処方箋を実行するようにしている。 (1)滝行コースひたすら何でも…

記憶の輪郭とブレ

現在取り組んでいるテーマというかプロジェクトというかの一つ 人の記憶というのは曖昧なようでいて芯の部分は強い印象で残っている。単純な記憶だけでなく「夢の中で見た映像」なども近いものがあるかもしれない。そういった部分が着想の起点。 「曖昧な部…

何事も放置していてはいけない

昨年の夏に外付けハードディスクが故障してしまった。 その当時、うちには4つの外付けハードディスクがあった。買った順に (1)500MB (2)1TB (3)2TB (4)4TB 壊れたのは一番新しい(4)のハードディスク。ハードディスクは壊れるものという認識…

兎丸愛美・笠井爾示写真展「羊水にみる光」に感じた乾きと湿度

3月15日、最終日に観にきた ギャラリー入り口。奥に写っているのは笠井さん。 兎丸愛美さんの名前は何年か前からSNSで知っていた。正確に活動内容を把握していたわけではないけど、なんとなく気にしていた程度。そして今回の写真展にあった写真はなんとなく…

深夜の徘徊者、振り返る

2020年1月19~26日まで新宿三丁目BAR KingBiscuitで写真展「Night Crawler」を開いた。同時開催で石本一人旅「グッドバイ」。石本とは5年前にもこのBARで写真展を開いている。 まずこの「Night Crawler」という展示のタイトルとテーマについて。 今回の写真…

フォトコンテストに出すということ

数年前からコンテスト・コンペの類に積極的に写真を出している。最初は多くの人と同じようにカメラ雑誌のコンテストから始めた。2年前は積極的にアサヒカメラに出していて、2年間で10回は出したろうか。2回に1回は入選するようになってきた。アサヒカ…

笠井爾示写真展「トーキョーダイアリー」を見て、「Tokyo Dance」との対比

2017年に「東京の恋人」が発行されたとき、「「Tokyo Dance」と対になるような部分がある」と聞いた覚えがある。何かのトークイベントの時だ。しかし2019年に出た「トーキョーダイアリー」を見て、こちらの方が更に対になる存在なのではないかと思っ…

NOMOのおそろしさ

個人的にはスマホのカメラアプリには手を出さないようにしていた。あまりに簡単に安直にそれっぽくフィルタ加工された写真は、なんというか張り合いがないというか。自分で撮った感じがしない。そもそも写真はファインダーを覗いて撮らないと気分が出ない。 …

Tokyo 2019.04-05

David Hockneyから影響を受けた写真の話

使った写真は140枚くらい ホックニーの写真を初めて見たのはおそらく2010年だと思う。当時通っていたワークショップの中で、写真を継ぎ接ぎして完成させたいという人がいた。その時に講師が参考として見せたのがホックニーの写真だったと「思う」。曖…

モノクロ写真の必然性

結論から言ってしまえば、私にとってモノクロ写真は見た目効果を変えるバリエーションの一つに過ぎない。クロスプロセスとかと一緒。という話。 写真における2大ジャンルといえば(?)カラー写真とモノクロ写真。 元々は写真はモノクロであって、カラーは…

3周年

2016年4月1日

心残りを回収しにいった話

ある日思ったのですよ 「あ、安中行こう」 電車から見た安中精錬所 はるか昔の話になりますが、私は私立中学に入ったのですよ。群馬の奥の方。奥ってほどでもないか。平成一桁代。 実家からは遠かったので寮に入ってました。一学年100人ちょいで寮に入っ…

instax SQUARE SQ6を買うに至るまでの二転三転話を聞いてくれ

本日instax SQUARE SQ6を購入しました。 写真にも写っているように元々チェキワイドは持ってたんです。instax WIDEっていうのが正式なのかな。 チェキの倍のサイズのフィルムで、チェキだとどうも小さすぎるよなと思ったのがLサイズの写真くらいにはなって「…

The Fight Song

誰に写真を見てもらいたいのかという話

私は写真家である。 私は写真で生計は立てていない。写真家と名乗り、毎日(手術で意識朦朧とさせていた日を除き)写真を撮っている。日々撮った写真をPCに取り込み、セレクトし、レタッチする。気になる写真展には足を運び、気になる写真集は購入し、写真史…

インスタを再開させた話

何度目の再開宣言か分からんがインスタグラムを再開させた。Twitterを主な情報発信源として活用してきたが、TwitterとInsta、そしてこのはてなブログの使い分けについて考えていた。 自分で言うのもなんだがバラエティ豊かだとは思う 基本的には私はTwitter…

写真を撮るのが途切れた日

ツイッターの方では構って欲しくて散々書きましたが、年初から入院してました。突然倒れたとかそういうのじゃなくて、昨年秋ごろから予定していた手術のため。 健康上それほど深刻な手術ではなかったとはいえ、頭に穴あけて行う手術なのでそれなりに術後はし…

2018年大晦日~2019年正月

2019年元日。群馬で。

実家にきている なんとものんびりとした元日を過ごしている。 朝から晩まで正月行事で忙しい、というような家柄ではないので朝挨拶さえ済ませてしまえば特にすることもない。父は近所の競輪場に行ってしまったし、母はなにやら買い物に行った。 カメラを持っ…

Yearbook作成。これは1年の好プレー集みたいなものだ。

12月30日 今年1年撮った写真の中から選んだ写真をを時系列だけで並べた手作り写真集(ダミーブック)を作成。日常生活の中で何気なく撮ったものからモデルさんを撮ったもの、スポーツを撮ったものなど様々な写真がごった煮だ。「毎年年末に作ろう!」と…

今年の活動を振り返って

2018年ももうそろそろ終わり。世の中では会社でも個人でもこの時期になると1年の振り返りを行うのが慣習だ。私も今年の写真活動について振り返ってみる。 良くも悪くも今年は被写体から距離をとった。春先くらいからどうも人と距離をとりたくなってしま…